サッカー

panadero2005-06-11

新聞やTVで大健闘と伝えられているワールド・ユース・サッカーの日本対オランダ戦。いや、確かに21歳以下の日本の小僧どもが完全に置き去りにされるほどの大人の体をした化け物が、オランダにはいました。その化け物軍団相手に、1-2のスコアで惜敗。まあ、それはそれで、よくやったと思います。2点取られたときには、「ああ、いつものように、このままズルズルと負けてしまうのかなぁ…」と思うほどの、圧倒的な試合内容だったのです。

ところが、その後、オランダユースチームは安心してしまったのか?それとも、日本のDF陣が落ち着きを取り戻すまでは安全第一と考えて、ボールをピッチの外に蹴り出したり、繋がらないのを承知の上で意図的に長い縦パスを相手のDFラインの裏に放り込んだりしていたのが功を奏したのか?前半は、結局その2失点に留めてしまった。

サイド代わって後半に入ると、2日前にA代表の試合にも出場してきた選手もいるオランダユースには疲れが見え始め、「化け物」から「普通の身体能力の優れた選手」になってしまったのだ。大熊監督の采配は冴え渡った。投入したばかりのMF水野が低くて速いFKをゴール前に蹴りこむと、カレンや増島の動きに釣られたオランダDFが、一瞬、FW平山をフリーにしてしまい、ゴール。

そこから、日本ユースの怒涛の反撃が始まった。とにかくしつこくボールを追いまわすことで、オランダユースのパスワークに不協和音が生じ始めた。ルーズボールを日本が拾う確率が、格段に高まった。そこへ、森本が投入されトップが3人になると、日本がオランダ陣PA内に攻め込む回数が多くなった。平山が、森本がゴールを脅かし、そして、ゴール前のカレンにフリーでボールが渡ったとき、誰もが日本が同点に追いついたと思ったのだが、カレンのシュートはバーの上を越えてしまった。その後も、攻め挙げたものの、結局、このまま試合は終わってしまった。

試合終盤は、明らかに日本のペースで、その意味では大健闘だったのだが、問題は最初の2失点である。化け物の一人、クインシー・オブサベイエとマッチ・アップした中村北斗だけではなく、彼のフォローに入った選手たちも、ビビっていたのか?タックルが甘い。特に2失点目の相手PA付近から自陣PA横にまで一人の選手にボールを運ばれたのはいただけない。先制点もこの男を起点にしてやられているのだから、警告をもらっても、もっと早い段階で、この男を止めに行かなければならないはずだ。

相手のキープレイヤーにボールが入ったら確実に倒しに行かないと、今後も失点を繰り返し、永久に大健闘で惜敗を続けることになると思う。