2度あることは3度ある

本日も、夕食の支度をする段階になって、断水。
「何とかしろ」とオフクロは言うが、こんな欠陥建築を建てさせたのは、アンタじゃないか。
ともあれ、ドアを開けて外を覗けば、近所の水道屋の事務所には、未だ明かりが・・・・・・。
帰る前に、何とか来てもらおうと掛け合う。

しかし、昨日の作業状態を見ると、今日はいったい何時までかかるのだろうかと憂鬱になる。なんて、思っているうちに、作業員現る。

お、昨日と打って変わって、賢そうな顔をしている。ちょっと期待する。

早速、水槽に案内したかったのだが、それよりも前に、回りっ放しになっている給水ポンプの様子が気になる。そして、結局これが正解だった。

今日の水道屋は、ポンプの音を聞いただけで異変に気がついた。

ドライバーでポンプの一部を取り外して、一度止めたポンプをちょっとだけ動かしてみた。軽く舌打ちすると、「水を吸い上げていない。受水槽を見せて」という。工場にあるマンホールを示すと、蓋を開ける。受水槽には水がたっぷりで、異常は無い。

「じゃ、ポンプかぁ・・・生きていれば良いが・・・」と、しばらくポンプをいじり続けて、もう一度ポンプのスイッチを入れると、今度はポンプの音に力強さがある。予め取り外した部分から、水が溢れ出した。「ヨシ!ポンプは大丈夫」と、取り外した部分を直して、屋上へ。

屋上に着くと、高架水槽には既に水が勢いよく注水されていた。これで一安心。水道屋は、一応、機能作業した部分を点検するように見回して、問題無しと判断した。私も、オフクロに断水が解消した事を確認した。

この間、およそ30分足らず。昨日の6時間は、何だったの?今日の人は、携帯電話なんか、一度も手にしなかった。思うに、職人がどうのこうの、というよりも、人間の質の違いだ。昨日の連中は、下っ端もいいところの連中だったようだ。でも、昨日の連中に6時間分払って、今日の人に30分分というのは、なんか、納得がいかない。