連休中の私

まず、本日の話題から。いや、連休中とは言っても、自営業ですんで仕事してるわけなんですよ。もっと正確に言えば、1〜2日ぐらいは休みを取って、大学のサークルのコンサートでも見に上京しようかと考えていた矢先に、パート・タイマーが連休丸ごとの休みを主張したので、「まあ、税金や保険料の支払いなどが立て込みつきでもあるし、無駄遣いすることもないか」と自重を決め込んだわけであります。

そんなこんなで、海辺の釣具屋に配達途中、運転中の私の目に飛び込んできたのが、写真の飛行船。ツェッペリン級の大物ではないにしても、こういうのが飛んでくるとインパクトあるよなあ……
さらに気づいたのが、飛行船の前方が下がっていることでも分かると思うが、着陸態勢に入っていると言うことだ。「え、この近くに下りるの?」って、分かっちゃうとどうしても見に行きたくなるのが、野次馬根性丸出しの私である。

こういうとき、カーナビがついている車ってのは便利なもので、数百メートル周辺の地図が既に目の前に開かれているわけで、大方の着陸地点の見当はつけておいて、早々に配達を済ませて、現場へ直行。

しかし、ツェッペリン級ではないにしても、なにしろ巨大な飛行物体である。カーナビの必要がないくらいに目立つのだ。着陸地点は、巨大な原動機工場の敷地内だった。このメーカーを検索してみると、IHI系列の巨大な(自動車用以上にデカいという意味)ディーゼル・エンジンやプロペラを動かすシステムなどをこしらえている会社らしく、この飛行船を動かしているプロペラの駆動系も、もしかしてこの工場産なのかもしれないと思った。

http://www.niigata-power.com/indexj.html

飛行船は、思ったよりも速く動くものだなと思った。とはいっても、取材に飛んできた新聞社のヘリよりは、機敏さに欠けるかもしれないが、カメラを構えているうちに、ファインダーの中心からずれたりする位に、スムーズに移動していた。機動性、敏捷性で飛行機に劣るため、流通の担い手の座からは遠のいてしまった飛行船だったが、その適度な速度と人々にインパクトを与える巨大さゆえに、広告媒体としての一角を担う事になったのだろう。この日も、BMW社の広告を載せて飛んでいる。

工場の敷地の裏からが絶好の撮影ポイントだったので、着陸しているところを写そうとしていたのだが、何枚も撮らないうちに、またすぐに離陸するのであった。その離陸の様子たるや、垂直離陸なのでヘリコプターみたいなものだと思った。まあ、砂塵を巻き上げていたわけですよ。


離着陸があまりに頻繁なので、どうもこれは広告目的以外に何かあるなと思って、帰りがけに工場入り口で案内の旗と看板を持っていたアンちゃんに聞いてみると、「中越地震の被災者の子供たちの心を慰めるためのチャリティー活動」なのだそうだ。

ふぅ〜ん、と感心しながら帰り道中考えていた。チャリティー活動には何も不満はない。とてもご立派な考え方だと思う。大いにやるべきだ。でも、何で彼らだけなんだろう?

中越地方から遠く離れた、この近辺の子供たちだって乗ってみたいと思っているだろうと思うよ。いや、子供だけじゃない、大人だってそうだ。なにも、ただで乗りたいというわけじゃない。金を払っても良いしさ。大人3000円、子供2000円ぐらいだったら、行列が出来ても不思議じゃない。

その金と、BMW社からの広告料で充分経費はまかなえるんじゃないかな。料金の設定とPRのやり方次第では、余剰金だって出るかもしれない。それを寄贈すれば、より有効なチャリティーになるとは思えないのだろうか?

あ、だけど、料金を取る場合には、国土交通省の複雑な手続きが必要なのか……それじゃあなあ。