3秒ルール

  • 銀行で

語学の自然習得のサークルで、メンバーのお母さん方が「3秒ルール」をよく口にする。

バスケットボールのルールの話ではない事は、およそ勘で察しがつく。

「屋内のあまり汚れていなさそうな床の上なら、子供がこぼしたものなら、3秒以内の拾い上げれば、口にしてもOKにしよう」というものである。

むろん、ご異存のある方々は多々いらっしゃる事でしょう。でも、あんまり潔癖すぎるしつけと言うのにも抵抗を感じてしまう気持ちは理解できると思っていた。

それが本日、銀行に行ったとき、ちょっとヤバい事になる可能性もあるのではないかと思ってしまう体験をした。

最近、この銀行の長椅子の脇に置かれているお菓子についつい手が伸びてしまった。一つずつセロファンで包装してある海苔巻きあられなのだが、上手く包装が解けない。いじくり回している間に、床の落してしまった。

そこで、誰も見ていないと思い、「3秒ルール」を行使してしまったのである。

口に入れた瞬間に、やや低い位置からの視線を感じた。

離れた席に座っている、小さな女の子であった。「しまった」と思ったが、今さら吐き出すわけにはいかない。しかも、目が合ってしまったので、一周、銀行の中を見回した後、再び目が合った時に、ニタリと笑ってしまった。

彼女は、しばらく呼吸を止めて私の様子を観察していたようである。私が目をそらして、新聞に目を落していると、くすくす笑いながら、ATMを操作している母親の方に向かって走り出した。

ATMの操作が苦手そうなお母上は操作に集中しており、彼女の話にあまり取り合っていなかったようであったが、着実に報告は為されたようである。

まあ、「3秒ルール」の弊害はココ一番で出てしまうので、やはり子供の頃から、行儀の良い躾は為されて然るべきなのかもしれない。

月曜日の放送は、概ね好評だったようである。
上野樹里は、素でやっていけそうな役である。マンガのテンポとドラマの演技ではテンポが合わないという意見もあるが、それを言い出したら何も創る事が出来なくなる。

このドラマで難しいのは、千秋役とシュトレーゼマン役だ。シュトレーゼマンは、もともと有得ないキャラクターなので自由に演じられそうでもあるが、この先、真面目に指揮をする場面を考えると、竹中直人で良かったのだろうか?と思ってしまう。クラシックの指揮で、「Shall we ダンス?」の青木を演じたら、たぶん、ちょっとガッカリするだろう。

「のだめ…」には、「クラシック音楽が聞こえてきそうな漫画」と言う評価がある。その点では、第1回目の放送分は、ベートーベンの「悲愴」が千秋の屈折した感情を良く表していたと思う。

ちょっと、下手に突っ張っちゃったねえ……レコード会社の対応ともズレがあったし、謝るタイミングを逸しちゃった感じもする。

それにしても、レコード会社からあんなFaxが送られてきたら、松本氏じゃなくても怒りまくっちゃうだろうなあ……

この事件を知ったとき、最初、あんなFaxの存在を知らなかったので、「もし、裁判になれば、弁護側は、何としてでも松本氏が指摘してきた部分の一節が、別の作家の作品にもあることを証明しようとして、松本氏の主張の不当性を訴えようとするだろう」なんて思っていたが、原告側にあんなに決定的な物的証拠を送ってしまっていたとは、槇原氏も、よもや思っていなかったんだろうね。

これにも、「3秒ルール」は適用されないよな。(笑)