マニュアル本が好き

先月末は、期日前投票までして上京したのに、何も書くものなしか?と問われれば、書けることはあるものの、書けないことが少しでもあると、キーボードを打つ指も躊躇いがちになるとしか言いようがない。

まあ、何も書かないのも変だから、近日中に公開しよう。

マニュアル本が好きだなあと感じることがある。なぜかと言えば、自力ではおそらくチャレンジすることもない新しいことに、これさえあればまるでプラモデルでも作るような気軽さでチャレンジできる、という気持ちにさせてくれるような気がするからだ。と言いながら、PCなどのマニュアルには、ほとんど目を通さないから不思議なのだが……。

マニュアル本のなかでも、料理本というのは、実にわかりやすいマニュアルといえる。そういう意味からすると、PC関連のマニュアル本にあまり目を通したがらないのは、料理本に比べて、PC関連の本を書く人の使う言葉は、使う人間の言葉とは大きく違っているのではないかという気がする。

今日作ってみたのは、「だし」という料理。山形県村山地方の料理といわれているが、山形県にかかわりを持つ人たちなら、大抵知っている料理でもある。

とにかく、夏野菜がふんだんに使われているのだ。それをひたすら微塵切りに切り刻むのだ。

実は、これを作るのは今日で2回目、1回目は一昨日作った。その時は、ほとんどレシピ通りに作ったのだが、これがとんでもないことになった。

まず、材料を説明しよう。なす2個、キュウリ2本、ミョウガ4個、トウモロコシ1本、オクラ5本、モロヘイヤ30g、納豆こんぶ10g、麺つゆ適宜である。料理に慣れている人なら、すぐに気がつくだろうが、この通り作ったら、大変なことになる。私は作ってみるまで気がつかなかった。否、途中からヤバいと思った。

一言でいえば、全体の量が非常に多くなってしまったのだ。中型のボウルになみなみ1杯である。家庭用の冷蔵庫に収めるのは、きついかもと思うくらいの量だ。食べ盛りが揃った農家の大家族ならば、十分消費できる量かもしれないが、年老いた母と2人暮しの我が家では、これはとんでもない量なのだ。しかもこれ、冷やして食べると美味しいというのだから、文句を言われながら、やっとのことで冷蔵庫にスペースを確保した。

そういう苦い経験をもとに、今日は、量を半分にしようと考えた。なすとキュウリが1本ずつ、ミョウガは3個、トウモロコシは、前回生をゆでて1本使ったが、今回はあらかじめ茹でられ袋詰めにされた60g入りを1袋、オクラは使い切るために同じく5本、モロヘイヤは倍近い60gにした。納豆こんぶも倍の20gいれた。ナスは、縦に刻んでから水に漬けアクを抜き、オクラとモロヘイヤは軽く茹でた。

キュウリ1本分というのは、みじん切りにすると意外に嵩張るものだ。また、モロヘイヤは、茹でることでモロヘイヤ自体の体積を少なくできるのだが、全体の体積を底上げしてしまった。したがって、前回の半分にはならず、3/4ぐらいになった。でも、納豆こんぶを倍にしたのと、麺つゆも多めに入れたので、味は前回よりもハッキリして、ずうっと良くなった。実は、レシピには、「納豆こんぶを戻すのはだし汁で」と書いてあるのだが、これだけのためにだし汁を作るのは、私的には非合理だと思い、最初硬さを解く程度の麺つゆを加え、全体を混ぜてから味見をし、前回よりも濃い味を目安に継ぎ足した。

毎回思うのだが、作ってる写真を撮り忘れてしまう。だけど、それは無理もないと思った。料理を作ってる最中は、手が汚れてるケースがほとんどだったので、カメラには触りたがらないのだろうね。

さて、今日これを作ったのにはわけがある。Hippoの先輩メンバーのオランジュがオープンハウスしていると聞き、これの感想を聞いてみたいと思ったのだ。ただ、今回のオープンハウスは、裁縫をするらしいので、これには興味がない……というか、これに興味を持ってしまうと、何かを犠牲にしなくてはならなくなるから、止めておこうと体が反応するのだ。

そこで、お昼の時間に合わせて持っていこうと考えた。考えたのだが、色々とやっているうちに、できたらもう、行かなければならない時間になっていた。冷蔵庫で冷やしている時間もないので、BBQで使うクーラーBOX用の保冷材を凍らせてあったので、総動員した。おかげで、ラッキーに味見してもらった時には、もうかなり冷えていたようだ。

ところが、オランジュ宅に着いてみると、今日集まってたメンバーが、みな作業に没頭しており、昼食どこではない。自分で持っていったスナック菓子をかじりながら待つこと2時間、2時になってモネちゃんが来たのを合図に、昼食になった。モネちゃんは昼食を済ませていたので、「2時ならば、こちらも昼食が終わってる」と見込んで来たらしい。全く私と正反対のことを考えてきた2人が同じ昼食を食べる奇妙さ。

私の「だし」の評判は悪くなかった。あまり酷評をしない人たちなので、参考にできないかもしれないが、自分で味見をして、それなりの手応えをつかんでいた。ラッキーは、冷や奴にかけて食べたいと言っていた。私は、そうめんのつゆ代わりにしてもよいと思う。

グリュックのキーマ・カレーは、とても食べやすかった。好き嫌いの多い子だけど、好きなものは私と一致しているので、私は楽だが、彼女は私の「だし」に手をつけなかった。何が嫌い?ミョウガ?モロヘイヤ?意外に、トウモロコシって子が中にいるよなあ……。

オランジュの炊き込みご飯は、とてもおいしかった。「だし」は、ご飯にかけて食べるものなので、今回はかけて食べてしまったが、かけないで食べるべきだったかなぁ……。マリアの焼きそばは、冷やし中華の麺の残りで作ったもの。冷やし中華の残りでは難しいようなことがしきりに話題になっていたが、焼きそば用の麺って、油をまぶしてあるもんなあ……粉をまぶしてある普通の中華麺では、やはり作りにくいんだろうね。おいしかったですよ。リカちゃんが買ってきた巻きずしに手をつけたのは私だけだった。だめじゃん、食べてあげなきゃ。

さて、昼食中の話題。モネちゃんがいたことで、今回の夏の交流の話が多かった。パープルの順調すぎるほどの交流と他の子の小トラブルの話があまりに対照的で、話し足りないまま、時間の都合で交流話を途中で打ち切りさせられた彼女の話をもっと聞きたいと思った。また、マーズやマーキュリーの涙やそれを乗り越えて、最高の笑顔で帰って来れたきっかけも聞いてみたいね。

あと、行く前から言われていたことだけど、スーツケースの中身を全部あけられてしまうことってのは、日本から行った子には、わかっていてもかなりショックだったようですね。それでも、笑顔で帰ってくるんだから、彼女たちの最後の最後での強さには、拍手を送りたい。

最後に、未来(みれ)ちゃんのことは、やはり話題にならないわけがない。困ったことに、ピヘンギからレアレアに移籍したメンバーにも、あのショックを乗り越えていない人は多く、SADAの曲を聞いては思い出して、涙を流しにトイレに駆け込んだり、ファミリーに行く気が起きなかったりするそうだ。まあ、時間が解決する問題とは言うけれど、それにはとても長い時間がかかることだろう。全く、惜しい人を亡くしたものだ。